résumé 1970-2016

2005年 08月 04日 ( 2 )




向日葵と揚羽蝶

向日葵の朗らかさに憧れて
大輪に身を任せてみれば
たとえ一時の迷いだとしても
心安らかに羽を休められる
たとえ装いの朗らかさだとしても
そうと知りつつ宿りたいときもある
  *   *   *
小さな揚羽蝶は安堵して
向日葵の逞しさに頬を寄せた
そのとき見つけた
緑色の毒と鋭い棘のようなささくれは
揚羽蝶の故郷を思い出させた
  *   *   *
ある日 揚羽蝶は標本箱から飛び出したのだ
自由を手にした喜びに飛び回り
広い世界をその目に映じてみたが
どこにも休まる場所のないことを悟ったのだ
  *   *   *
疲れ果て 羽にほころびを感じたとき
向日葵の懐にようやく身を横たえた
外界の未知の歓びに陶酔し溺れて
自慢の羽の色艶は生き生きと甦った
この極みのさなか
揚羽蝶の胸の中心を銀色の細いピンが貫通した
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by murasakitsukumo | 2005-08-04 01:46 |

蝶夢

凍て蝶が雪解けの日を待ちわびて
やがて羽搏く夢の野に
吾が分身を見つけたり
無数の羽音 夢幻の如く
君を惑わし玉の泉へ誘いけり

胡蝶となりて君が心に融け込めば
いと冷たき氷塊に出逢いて
吾が鱗粉もて虹色に輝かせ
花蜜の川ぞ流るる

君が手中にありし羽の薄さに
飛ぶも飛ばぬも同じことなり
無残に握りつぶされしも
吾が捕らわれの身は歓びに慄きつ
光の断片となりて君が闇に舞い散らん
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by murasakitsukumo | 2005-08-04 00:34 |

L'ame aussi,si elle veut se reconnaitre, devra regarder une ame (Platon)
by murasakitsukumo
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