résumé 1970-2016

sacrifice

怪物が真夜中に忍び寄り
牙を剥き 爪を立て
わたしの喉元を締め上げる
息苦しさに覚醒した意識の片隅で
怪物の姿をとらえながら
すすり泣くは恐ろしさのためではない
ようやく現前した昔年の影
悶え苦しんだ積念の化身
あるべきもののあるべき姿に
見開いた眼は歓びの赤い涙を流し
幾許かの哀愁と思慕とに
わたしのなかの怪物も
ゆっくり ゆっくりと目を醒ます
致命の傷を負おうとも
噛み付き合い 引っ掻き合い
一度肉に食い込んだ牙の痕は
永遠に消し去ることのできない
怪物の目印
次の永い眠りにつくまでは
陽を恐れながらともに彷徨うのだ
重く甘美な枷を引き摺りながら
破れた皮膚から黒い血を流しながら
救いのかけらもない阿鼻の地獄を
どこまでも ともに
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by murasakitsukumo | 2005-08-27 23:56 |

L'ame aussi,si elle veut se reconnaitre, devra regarder une ame (Platon)
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